むし歯による痛み

むし歯ではない健康な歯でも、痛みやしみるなどの症状が出ることがあります。もし、入浴時と入眠時(眠りにつく前)に決まって歯が痛むのであれば、むし歯が進行しているおそれがあります。

入浴時や入眠時、人間の体温が高くなります。すると、象牙細管(象牙質の中にある極小管)を満たしている体液が少し膨張します。健康な歯であればなんともないのですが、むし歯で歯の神経に炎症が起きている場合は刺激に反応して痛みが起こります。また、寝ている間は唾液が出にくく、寝る前の歯みがきを怠ったり、適当に磨いていたりすると、口の中の歯が酸性になったままになります。こうなると、むし歯の進行が早まり歯の痛みの原因ともなります。

時間と歯の痛みに関する調査によれば、歯髄炎(むし歯が神経まで達して炎症を起こしている状態)の患者が痛みを感じる時間にはピークがあったそうです。むし歯は痛みが続くと考えている人は多いと思いますが、必ずしもそうではないということです。

多くのむし歯はエナメル質から始まり、次に象牙質に進んで、歯髄と進行していきます。むし歯が象牙質に達すると、冷たいものなどを食べたときにしみるようになりますが、早期のむし歯では痛みを感じないことが多いです。

また、かなり進行した重度のむし歯も痛みを感じないことがあります。歯科医などでもらった痛み止めなどで痛みをごまかして我慢している間に、やがて薬を飲まなくても痛くなくなります。これは決して治ったわけではなく、歯の神経が死んでしまったため、痛みが起こらなくなったと考えられます。